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8月22日、オンドウン・プレン村にて水質検査を行ってまいりました。
今回の検査対象はヒ素のみです。
水質検査は、井戸設置時に井戸掘削業者によるものと、昨年、州保険局によって検査がなされていますが、業者によるものは飲用に適するか否かを判断するのみで数値としては現れないため、又、州保険局による調査は検査結果が開示されないため、今回の検査を行うことにしました。
検査には、以下のキットを用いました。
検査したい水に1剤・2剤・3剤を入れ20分間静置し、気化した水とビン上部に差し込んだ測定紙の反応(色の変化)を見て、ヒ素含有量を測定します。
日本とカンボジアで定められたヒ素の基準値は以下の通りです。
0.01mg/L=10ppb以下 (日本の水質基準値)
0.05mg/L=50ppb以下 (カンボジアの水質基準値)
まずは学校で現在使われている水を検査しました。
現在学校で使われている水は井戸と雨水(タンク)の2種類です。
学校の井戸 ~5ppb
学校のタンク ~5ppb(0に近い)
どちらの水も基準の10分の1以下の含有量でした。
特にタンクの雨水では、ほとんど0に近い結果が出ました。
(括弧内の補記は反応色の浸出具合を目視判断。以下同)
子供達のもっとも口にする機会の多い、この2種類の水。
数値で確認することにより、あらためて安心することができました。
余談となりますが、この雨水の美味しいこと。
甕の中でひんやりと冷え、透きとおった水は、口にすると見た目の透明度そのまま、雑味のまったくない甘い水、まさに甘露でありました。
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学校での検査を終え、現在村で使用されている全ての水の検査に移ります。
現在村で使用されている水は(学校の水のほかに)、6種類。
左から、お寺の井戸①・②、直掬式井戸①・②、手漕ポンプ式井戸①・②となります。
直掬式井戸は以下のようなものです。
手漕ポンプ式井戸は以下のようなものを指します。
上記6種類、それぞれの含有量は以下のようになりました。
お寺の井戸① ~5ppb(0に近い)
お寺の井戸② ~5ppb
直掬式井戸① ~5ppb
直掬式井戸② ~5ppb(5ppb丁度位)
手漕ポンプ式井戸① 5ppb~10ppb(中間位)
手漕ポンプ式井戸② ~5ppb(0との中間位)
どの井戸も基準値内の含有量となりました。
ほとんどの井戸が基準値の10分の1以下、もっとも含有量の多い井戸でも5分の1以下。
いづれも日本の水質基準値内の値です。
結果的に、全ての井戸で問題のないことが数値として再確認できましたが、
これまでに2度水質検査を行い、問題のないことが分かっていても、
今回のような厳密な検査を行うのは遅すぎたのかもしれません。
ヒ素は体内に蓄積されていきます。
基準値を超えていた場合、使用を続けていくことで将来的に身体に問題が起こる可能性が格段に高くなります。
このことを反省し、今後は少しでも不安に感じる点は早急に解決を図れるよう、改めて意識、態勢を整えていきたいと思います。
開校以来5年。
まだまだ未熟な私たちですが、どうぞ厳しい目でお見守りいただけますよう、宜しくお願いいたします。
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